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第12回ジェイン・オースティンの読書会 『説得』シーズン2 2018年11月18日(日)開催

Merry Christmas!・:*:♪・(*^ー^*)。・:*:・

11/18(日)に第12回ジェイン・オースティンの読書会 『説得』シーズン2を開催致しました。 11月の読書会会場は、渋谷の英国風一軒家ダイニングの一室、英国調漂うアンティークなお部屋の雰囲気もタイトルと相性良く、お食事やデザートをいただきながら楽しい語らいの一時を持つことが出来ました。ご参加いただいた皆様、有難うございました。^^/

今回は、第1回「国際文芸フェスティバルTOKYO」のサテライトイベントとして参加させていただいた読書会となります。2016年の文芸フェス(東京国際文芸フェスティバル)の運営メンバーの方達が立ち上げた新文芸フェス、海外・国内の文芸作品を多様な切り口で紹介し、文芸を盛り上げていくフェスティバルで、2016年に当会がオリジナルイベントで参加した御縁もあり、出版200年記念となるジェイン・オースティンの『説得(Persuasion 1818年)』を課題本にした読書会で参加、"世界文学への誘い"活動に少しでも貢献できたなら嬉しいです。

ジェイン・オースティン『説得』1818年

以下、ご参加いただいた皆様の読書会風景をご報告いたします。

課題本『説得』『説きふせられて』(原題『Persuasion』,Jane Austen) 下記の4人の訳者さんの作品で、頁合わせをしながら進めました。

原作:ジェイン・オースティン著 A.『説きふせられて』 (岩波文庫)  富田 彬 訳 B.『説得』 (ちくま文庫) 中野 康司 訳 C.『説得』(中公文庫) 大島 一彦 訳 D.『説得』(近代文藝社)パーカー 敬子 訳

頁の振り方が異なるため、章対応は下記を参照願います。 A、B、D:          C:   第1章ー第12章    第1巻第1章ー第12章   第13章ー第24章   第2巻第1章ー第12章

参加者の方々から、一番印象的なor好きな人物、場面についてお話いただきました。 一番多く支持されていたのは、主人公のアン、以降ウェントワース大佐、チャールズとメアリーのマスグロウブ夫妻、Sir.エリオット、Mr.エリオット、クロフト夫妻、ベニック大佐、クレイ夫人と多彩な登場人物達に興味をひかれたご様子でした。

以下は話題になった場面です。 ・ライムへの道中の季節描写の美しさと事故 ・ベニック大佐とアンの詩と小説の議論 ・19歳のアンがラッセル夫人の説得に応じてしまった事と最後には自分の意思を貫いた事 ・スミス夫人の話の切り出し方、相手の状況を見て真実を話す ・アンとハーヴィル大佐の男女論、策略だったのでは? ・ウェントワース大佐の手紙

『説得』『説きふせられて』ジェイン・オースティン著

コミュニケーション手段が発達した現代と違い、相手の考えや想いを知るには、1.直接本人に聞く(会話や手紙)、2.他者からの言伝、3.聞こえ漏れた情報(故意か偶然か”立ち聞き”ですね(笑))で確認するしかなかったので、至る所で2.と3.によって登場人物達が心を揺すぶられている場面が見られます。”人は人による”のですから鵜呑みにしては危険ですが、やはり気にしてしまうのが人情、この心理を作者は上手に使って物語をコントロールしてるプロットの組み立てが秀逸なんですね。

他者が何をどう思っているのか、本当に知りたかったら、本人に聞いてみるのが一番正確です。

『説得』は、オースティンが1815年、39歳の頃『エリオット家の人々(仮題)』で書き始めました。最終稿が出来るまで約1年、この間の英国を取り巻く状況や欧州の時代背景をみますと、ナポレオン戦争終結の時期と重なります。英国海軍の戦功やオースティンの兄弟二人が海軍軍人ともなると、田舎の数件の家庭事情を知るだけで人々を面白おかしく描いてしまう作者なら、どの様なドラマ展開になるのか、最後まで気を抜く事が出来ない読者が多かった模様です。 作者晩年(享年41歳)の心情や人生経験、家族への思い遣りが登場人物達を通して垣間見え、人気作の『高慢と偏見』と比べても楽しめ、得るものが多い作品ではないでしょうか。

今回は読書会レポートの投稿が遅れてしまって申し訳ございません、何とかX'mas迄にはUPできました。

当会からの贈り物になれば幸いです。

ご参加いただいた皆様、当日は沢山のお話で楽しい一時を有難うございました。 素敵なX'masをお過ごしくださいませ。^^/

次回の読書会は、2019年1月27日(日)第1回世界文学読書会「Japanese_Japan」(14:00~)を企画中

です。お楽しみに^^/

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