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2013年本屋大賞受賞作、実在した日本企業の創始者をモデルにしたドキュメント小説『海賊とよばれた男』 (百田 尚樹著)読書の会"を、7/21(日)に日比谷図書文化館のカフェで開催致しました。

『海賊とよばれた男』 読書の会

百田直樹著、海賊とよばれた男について語る
 百田 尚樹著『海賊とよばれた男』 は実在した日本企業の創始者をモデルにしたドキュメント小説。その創始者、出光興産の出光佐三氏の戦前戦後の企業活動を圧倒的なスケールで書き綴った本書は、身銭を切ってまで、"日本の未来"を考えて活動をした起業家の魂を余すことなく伝えています。

 日本国内の狭量で 偏見に満ちた決定権を持った組織との対立、協調、和解。国外問わず、存在を認め合う企業家と支援する側の銀行家。敗戦後の日本で身の置き処を石油業に、"国岡商店"に賭けた男達の潔さと信念の貫き方は、現在の日本人に対する激励のメッセージとも受けとりました。

 『海賊とよばれた男』 の中では、人物団代が実名と偽名表記の二通りあり、読書会では、『出光佐三語録』木本正次著(百田氏が後書を担当)を副読本として使用しました。なるほど、実名表記だと情勢がリアルに伝わるので、二冊を平行して読み進めるとまた角度の違った読み方が出来て面白いですね。語録から気になるものを二つほど抜粋。

「出光の歴史は、敵をして味方たらしめる努力と熱意である」
 -国籍に関係なく、ビジネスでのかつてのライバルを、その潔い企業活動で魅了する大きな企業風土-
「尊重すべき人間は、愛の手で育つ」
 -家庭の事情等で学歴はないけれど、素質のある人物は自分の下で育てていく。家族温情主義-

 バブル崩壊後の日本では、組織と労働者間の"安心感"や"信頼感"は薄れていると思います。
どちらに非があるのか、時代の反映か、ならば我々が改善すべきは何なのか。もしかすると、
この作品にヒントがあるのかもしれません。選挙日と重なった事もあり、"日本の行く末"を
今一度よく考えてみたいと強く思った次第です。

 参加者の方が読書会前に、日々谷公園近くの帝国劇場ビル内の出光美術館を見学され、
写真のチラシをいただきました^^/
9/21から開催される「仙厓と禅の世界」、見所ありそうですね♪

 
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